余命宣告の期限まであと2年くらいしか残されていないのに、経済的に自立していると言えるのは、長男坊だけという我が家。次男坊と娘は一応家業の社長と社員だけど、仕事らしい仕事はしていないし、三男坊は移住先の北海道で鬱を発症し仕送り生活をしている。
実質、この家を支えているのは夫の仕事だけであり、その夫がいなくなったら経済的にどうやって宇やっていくのか、夫はそれが心配で仕方ないらしい。儲かる仕組みは作ってから逝くとは言っているので、おそらく会社自体は夫の死後5年~10年は利益を生み出すことができるだろうけれど、三男坊に仕送りできるほどの余裕はないんじゃないかと思うのだ。
だから、夫は鬱だと分かっていても三男坊に仕事を紹介したり、これをやらないかとか、あれをやってみないかとか持ちかけるんだけど、三男坊には夫の気持ちは伝わらない。そもそも、夫のことが嫌い過ぎて、北海道まで逃げ出したわけだし、それなのに夫の仕送りを頼って生活しているのもどうかとは思う。鬱で働けないのは理解できるけど、いずれは働かなくちゃいけないことを分かっているのか疑問ではある。
夫は残していく子供たちや私の生活の心配で、無茶な仕事をしている。もう少し体を大切にすれば、宣告された期間よりも長く生きられるかもしれないのに、今の生活ではあと2年も難しいかもしれない。それを、子供たちが分かっているかどうか。
このままではいけないって、次男坊と娘は考えることもあるらしいが、結局、自分たちがやりたいことを追求するか、それとも夢を諦めて会社を売って仕事に出るか、或いは会社を続けていかれるように何らかの新規事業を立ち上げるか、悩みどころではある。
何も考えていないだろうと思われるのは、三男坊だ。鬱で思考力が落ちているのは分かる。でも、もう真剣にどうするか考えなくてはいけない時期だ。時間がない。今なら夫のコネで仕事を得ることも可能だが、死んでしまった後ではどうにもならない。札幌市内でなくちゃ嫌だとか、我儘を言っている場合ではないだろう。
それに、鬱でも働いている人は大勢いる。私も生活のために働いていた。酷くなって結局、辞めてしまったけれど、少しでも収入になる道を考えて欲しいと思う。無理に働けというんじゃなくて、夫がいなくなって仕送りもできなくなった後、自分の生活をどうするか考えて欲しいのだ。特技を生かして、就職することもできるし、頑張って配信して誰かに見い出してもらうっていうのもある。勤めるだけが収入への道とは思わないが、寝てばかりでは一銭にもならない。
貯えもないし、生命保険にも入っていないから、死なれたら即、金銭的に行き詰まる。それを夫も分かっていて、あれやこれやと手を打ってくれている。
こう書くと、夫がまるでいい人みたいに思われるかもしれないが、離婚を考えない日はないというくらい私は夫が嫌いだ。
子供たちも嫌っているし、多分、夫の味方をする人はいないだろうと思う。とんでもないフキハラで昔は暴力も振るった。私はそんな夫を赦してはいない。一生働いてもらう。夫と2人きりでは生活できない。子供たちにはとことん甘いのが夫だ。それでもフキハラ全開になると、とばっちりは私と娘が受けることになる。自分よりも力が強い相手には喧嘩を吹きかけたりしない。チンピラと同じだ。
まあ、そんな夫が嫌いで、自分が夫と私や娘の仲介役に入ることに嫌気がさして、北海道まで逃げだしたのが三男坊だ。心の奥底では、逃げ出した三男坊を赦せない私がいる。愛する息子ではあるが、ネコを飼いたいから援助して欲しいとか、甘えるのもいい加減にしろって思うのだ。
逃げ出したなら、自分で自分の食い扶持くらい稼げ。できないなら戻ってこいと思う。戻ってきたら次男坊と同じ部屋だから、長時間配信とかはできなくなるし、Vチューバーとしてやっていくことは難しくなるだろうけど、それが嫌ならどうしたらバズることができるか、売れているライバーさんたちの配信を参考にして研究する必要があるのではないか。配信を見て、面白いって思っているだけじゃダメだろう。
鬱だから、調子に波があるのは分かる。甘えではないことも分かる。でも、生きていくにはお金が必要なのだ。寛解を待っていたら、いつになるか分からない。合う薬さえあれば、働きに出ることは可能だ。私と同じ苦しみを与えてしまうことになるかもしれないが、自分で働いて生活ができるようになれば、彼の自信にもなるし、夫も安心できる。
夫が嫌いで出ていったのに、夫の仕送りで生活するという矛盾に彼は気が付いているんだろうか。夫は自分がそこまで嫌われているとは思っていないし、子供たちのため、私のために頑張ってくれている。だから、そこだけは認めているわけだけど、私を介して三男坊と連絡を取るのはやめて欲しい。
全く、何で、何もかも人任せにしようとするのだろう。そういうところも嫌いだ。三男坊の行く末が心配なら自分が連絡をすればいい。私を介しても、夫の気持ちは三男坊には伝わらない。自分が死んだ後の心配をするくらいなら、余命宣告を超えて生きられるようにすればいいのにと思わずにはいられない。
年齢的にも体調的にも厳しいかもしれないが、その頭脳があればなんとかなるのだから。
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