食べ物の好き嫌いはなるべくない方がいいけれど、何でもかんでも全部好きっていう人も珍しいのではないだろうか。私も決して好き嫌いの多い方ではないと自分では思っているけれど、魚の肝とか食べられないし、レバーも無理だし、数えてみたら結構、食べられないものって多いのかもしれない。
ほんとは、あまり好きじゃないけれど、無理して食べているものもある。夫がクリームパンとかジャムパンが好きで、よく4個入りのものを買ってきてはわけてくれるのだけれど、私はそのどちらも、食べなくて済むなら食べたくはない。ほんとは嫌いなのだ。食べられないってことはないけれど、できれば食べたくはない。
でも、夫は私がそのパンが好きだと信じ込んでいるし、今更、実は嫌いとも言えなくて、笑顔でもらって食べてはいるけれど、結構、しんどいものがある。他にも、夫が私が好きだと思い込んでいるものって結構あって、難儀していたりするのだ。
例えば、蟹。私はそこまで蟹が好きではない。夫は冬場に日本海側に行ってまで、蟹を食べることに執着しているけど、私はそこまでの価値を感じていない。蟹の刺身とか全然、美味しいと思わない。蟹料理で唯一美味しい、これ好きって思えるのは、蟹の天ぷらだけだ。他の蟹料理は、食べなくて済むなら食べたくないし、冬場の日本海側なんて行きたくもない。
寒いし、天気は悪いし、金沢に住んでいたこともあるけれど、冬場は辛かった。まあ、それでも金沢は嫌いではなかったが。
とにかく、夫が私のことを考えてくれていることは痛いほど分かる。でも、好みとずれているのだ。で、好意を踏みにじることが出来ない私は、嫌いとも言い出せず、無理して食べたり飲んだりしていることが多い。
夫の食べたいものは、私が嫌いなものだったりするし、できたら料理もしたくないとか思ってしまうのだけれど、そうも言っていられないから、好みに合わせる。ストレスが溜まる。何故、夫は私がその食べ物を好きだと思い込んでいるのかが分からない。
好意を有難く受け取るからなのか、それとも、自分が好きなものは私も好きだと思い込んでいるのか。思い込みだとしたら相当なものだ。好きでもないものを食べに、わざわざ日本海側に付き合うのだから、気力も体力もいる。夫は足が悪いので、電車を使う場合は、時間ギリギリというわけにもいかない。早く歩けないのだから仕方ないと言えばそれまでだが、そこまでして蟹を食べたいという心理が分からない。
そして、出された蟹を全て食べきる程の胃袋も持っていないのだ。私の半分以下しか食べないのに、蟹食べたさに旅行を計画する。観光もしないで、食に集中するのだ。まったく、付き合うこちらは退屈極まりない。
まあ、年に1度のことだから、夫の希望に合わせてはいるが、そろそろ、キレそうだ。蟹なんて食べたくないって。
蟹は年に1度のことだが、クリームパンとジャムパンはほぼ毎日だ。ダイエットの敵だし、そこまで好きじゃないし、でも断れないしで、無理矢理、口に詰め込んでいる。夫はそれで満足しているから、それでいいんだろうと思う。今更、ほんとのことを知ったら、多分、拗ねるか落ち込むかするんだろうから。
そうならないようにしたいから、私は無理にでも食べるようにしている。流石に、レバーと魚の肝はお断りしているけれど、菓子パンで悩まされるとは思ってもいなかった。そういえば、昔からクリームパン大好きだったもんなあって、改めて感じる。
よく買ってきては食べずに放置してカビさせていたなっていう記憶が蘇る。放置するくらいなら最初から買うなって思うのだが、コンビニとかスーパーで見かけると買ってしまうのだ。自分が食べられる量だけを買えばいいものを、変に気を使えわれても困るだけだ。
今更、嫌いって言えないし、マジで回避する方法を探している。ダイエット中だからなんて言い訳も通らないし、今はお腹いっぱいだからといっても、あとで食べなって渡してくるし、まさか、食べ物を粗末に扱うなんてできないし、本当に困った。
マジで、食べ物の好き嫌いはない方がいい。嗜好の問題ではあるが、何処でどう間違ったら、相手も好きだと思い込めるのか、謎だ。
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