もし、私に信仰がなかったとしたら、とっくの昔に逃げ出していたと思う。何から逃げ出すのか分からないけれど、とっくに諦めて、どうにでもなれって自暴自棄になっていたと思う。でも、今、試みに遭わされているにも関わらず、どこか平安な気持ちでいられるのは、多分、イエス様が何とかしてくださるという安心感があるからだろう。
もしかしたら、どうにもならないかもしれないし、今のところ、どうにもならないという公算の方が大きい。それを逆転満塁ホームランに変えてくださるのが主イエス様だ。すべてのことを益へと変えてくださる父なる神様だ。だから、私は主の道を外れないように歩んでいけばいいのだ。
でも、ここで、The Endになるならば、夢を見させないで欲しかったとは思う。この数年間の夢を見ずに、ずっと留まっていたならば、何も期待せず、静かに生きていくこともできたはずだ。多分、夫も生きてはいないだろうし、私は1人ぼっちになってしまっていたとは思うけど、試みの中にいるのなら、夢など見たくはなかった。
夢のおかげで、夢を失うのが怖くなって、こうして不安の中に生きなければならないわけで、最初からなければ、何の期待もしない。希望も持たない。ある意味、平安だっただろう。無謀な夢など見るから、今、こうして試みに遭わされていると考えることもできる。逃れの道もあるはずだが、私にはその道は見えない。おそらく恐れがあって、私の目の前を暗くしているのだろう。
でも、私の神様に対する信頼は揺るがない。何故、ここまで信頼できるのか、自分でも理解できない。これまでも、助けてくださったのだから、今回も助けてくださると潜在意識の中で確信しているのかもしれない。
起死回生の一発なんて、ないかもしれない。それでも、私は賛美する。主に裏切られたなんて微塵も思わないだろう。どうやってこの先、生き延びるかを考えるけれど、道は整えられているに違いないのだ。御心が私の願う未来ではないとしても、私の信頼は揺るがない。これまでも、たくさんのミラクルを経験してきたけれど、自分が望んだ結果にすぐに結びついたわけじゃない。
紆余曲折して、ここまでたどり着いたのだ。酷い時代を経験してきた。人には話せないほどの酷い生活だ。まったく希望が見えず、祈ることしかできなかった時、主は既に私を選んでくださっていたのだろう。キリスト教なんて、信用していなかった時代だ。神の存在は信じていたけれど、それがキリスト教とは結びついていなかった頃の話だ。
今、教会にも通わない不敬虔なクリスチャンとなり果てている私だけれど、主は決して私を見捨てないっていう確信があるのだ。それは私の望んだ形ではないかもしれないが、私が望んだ道よりも、より良い道であるだろう。
いつもそうだ。主は寸前のところで信じられない奇跡を起こす。それは、自分には信じられないくらい素晴らしいもので、いつも驚かされる。この世に偶然などない。すべては必然なのだ。だから、神様が用意してくださった道を歩いて行けば、必ず、自分が望んだ世界に至ることが出来る。ただ、私は子供たちと離れて暮らしたくはない。子離れするために、主が道を用意されているのだとしたら、主に従うけれど、気持ちはいつも子供たちの上にあるだろう。
私は、全てを捨てたつもりになって行方不明になったことがある。亡くなった母が信仰を持って3日目に、母は私が何処にいるか、どんな生活をしているかを知ったという。最期まで主を信頼して当然だろう。母の最期は呆気なかったけれど、主に抱かれて天国へ行ったと確信している。私が滅茶苦茶にしたのに、今が1番幸せと言っていたという。信仰の力は素晴らしい。
私もかつて喫煙者だった。1日に1箱は吸っていたけれど、ある日を境にまったく吸わなくなった。これも、主が助けてくださったのだと思う。それまでは禁煙を試みて、失敗を繰り返してきたのに、あの時だけは違った。まったく苦しくなかったのだ。吸いたいという欲求が消えてしまっていた。別に何の努力もしていない。煙草、やめよう。そう思っただけだ。
あの時も、試みの中にあった。もしかしたら、私が試みの中にいなかったことなんてないのかもしれない。相当、鍛えられたと思う。それでも、艱難はやってくるのだ。私の性根はそこまで腐っているのか。主の目から見て、まだまだ、鍛え方が足らないということなのだろうか。
私はテサロニケ第一の手紙第5章の御言葉が大好きだ。「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。」この大好きな一説を実行できるように、頑張ってはいるけれど、不幸の中で実践するのは難しい。それでも、全てのことを益へと変えてくださる神様は、私をも変えようとしてくださっているような気がして仕方ないのだ。この一説を実行できる人間になるように、試練を与えられているのかもしれない。
もし、そうならば、感謝とともに受け入れよう。私は永遠に主の僕でありたい。
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